ゴアに出会う話14(放浪記111)

放浪記 #111 約5分 2,559字
目次

新しい友人

11月も終わりに近づき、続々と旅行者たちがやって来る。

日本人の旅人も増えて来て、近所には、SくんとEちゃんというカップルがやって来た。

彼らはすでに1年ほど東南アジアやネパール、インドのあたりを旅して来たらしい。

ゴアを最後にしてこの旅は終了で、日本に帰る予定という。

僕たちはRさんの家で一緒にバーベキューをしたり、レストランでトランプして一日中を過ごしたりと、のんびりと楽しく過ごしていた。

新しい奇人の友人

そんな折に出会った奇人のおじさんが居た。

ホームレスのFさんに並ぶ様なとびきりの奇人だ。

彼の名はCさんと言い、年の頃は50代半ば、Fさんよりも一回り上の世代だ。

CさんもFさんと同じく、何年もゴアにやって来ている古顔。

彼は旅歴が30年ほどと長く、バリバリのヒッピー世代だ。

完全に社会から逸脱した人生を送って来たので、良くも悪くも個性が際立っている。

彼は、人生経験が豊富で、その知識や英知を若い旅人たちに共有していて、慕われている。

だが僕もYさんも何故か最初からCさんのことが嫌いだった。

なぜYさんがCさんを嫌うのかは分からないが、僕は彼の上から目線が気に入らなかった。

僕は大阪で一人暮らししていた頃からパンク的な態度を身につけていて、一切の権威に対して反抗的な態度を持っていた。

それが、男性でさらに年上であれば、僕の反抗心は加速する。

僕は旅中に出会った誰に対しても敬語を話さないというポリシーを持っていた。

日本社会で上下の立場を持って出会っていれば、状況によっては敬語を話すが、旅人同士の対等な立場で出会って、一方が他方に敬語を話すなど僕には納得できなかった。

僕が敬語を話さないことで僕と仲良くできない人とは話す必要がないと考えていた。

僕よりも1.5倍ほど年上のYさんはこの考えを受け入れてくれて、対等に接してくれている。

皆に尊敬され敬語で話されるCさんからしたら、誰よりも最年少なくせに自分に対して敬語を話さない僕は面倒だったと思う。

年齢差でいうと2から3倍、人生経験の差でいうと、何十倍も差があったので、ガキンチョの僕の偉そうな態度は鼻に触ったのではないだろうか。

そんなことなどもあり、僕は最初から常にCさんから少しの距離を置いていた。

CさんとEちゃん

だが、カップルのEちゃんは僕とは違っていて、知識と経験が豊富なCさんに好感を持った様だ。

ここで、彼氏のSくんも交えての人間ドラマが発展していく。

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