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ロンドンに住む話16 ロンドンに住む話16

放浪記 第三百二十話
約2分 · 912字

ノッティングヒル・カーニバル

レゲエ好きのNちゃんが毎年心待ちにしているイベントがあって、何度となくそのイベントの話をしてくれた。

それは、ノッティングヒル・カーニバルと呼ばれるもので、僕たちの住むロンドン西部の街全体がお祭り状態になって、爆音でレゲエを鳴り響かせるというのだ。

元々は、ジャマイカ移民の多く住むノッティングヒルという小さな街で行われていたものだったが、その面白さゆえに他の街も参加するようになり、ジャマイカ移民とはなんの関係もない、かなり大きな範囲がカーニバルをするようになった。

Nちゃんが言うには、そこらじゅうの交差点が通行止になって、どでかいスピーカーが置かれて、お祭り騒ぎになるというのだが、普段の物静かな通りを見ていると、なかなか想像できない。

当日

カーニバルがどんなものになるのか想像はできなかったが、当日になってみると無理矢理に体感させられた。

その日の朝は、部屋の窓ガラスがブブブブブと振動する音で目が覚めた。

一瞬、なんのことか分からなかったが、すぐにレゲエのベース音を鳴り響かせるスピーカーが、窓ガラスを震わせているのだと気付いた。

レゲエの音楽は聞こえなかったが、超巨大ウーファーから鳴り響く重低音が街の空気を震わせていたのだ。

僕たちは早速ハイテンションで飛び起きて、玄関の外に出てみる。

家から出て10メートルほどの距離の交差点に、3メートル四方ほどのどでかいスピーカーが2つ置かれて、レゲエを鳴り響かせていた。

窓ガラスが震えることを納得させるような爆音だ。

まさかこんな家の真ん前で陽気なレゲエを流すことになるなんて想像もできなかった。

普段は静かな住宅街の小さな交差点なのである。

僕たちは、大喜びで一旦家に戻り、準備を整えて街へ遊びに行くことにした。

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